2010年頃、今から10年ほど前に、所縁があり、たい焼き店の店長をしていて、数店舗を担当していました。
ある中小企業の新規事業であり、数ヶ月ごとに1店舗ずつ増えかなり忙しい毎日でした。
最初の二、三店舗は程々の売上で日々の売り上げは、数万円が良いところでした。
しかし、とある、繁華街でもない出店場所の店舗で他店と同じように新規開店してみると瞬く間に、数店舗の中で飛び抜けた売上を叩き出すようになりました。
平日でも10万円以上の売上、土日になると30万円の売上もざらに叩き出すようになり嬉しい悲鳴とともにたい焼きを売り捌いていたのを思い出します。
これは、120円程度の商品を持ち帰りだけで2000個以上売ったことになります。多少なりとも、飲食店やお店の運営などにたずさわった人ならわかると思いますが、これはかなりすごい数字です。
では、なぜその店だけそんなに売れたのか、それは
【行列ができた】
という理由が大きな理由でした。
まず、立地は山間にある住宅街近くの某スーパーの入口付近にあるクリーニング屋さんの跡地、そこに出店。
事前告知は、店前の広告ぐらい。
競合の甘味系のお店はそれ程見当たらない。
スーパーの敷地内なので駐車場は数百台分あり、伸びシロは悪くない。
オープニングの時期はたい焼きの売れやすい、冬だったのはプラス材料
しかし、それだけでそんなに売れることはまずないでしょう。
もちろんこれらの事情や状況が組み合わさっての結果ですが、
具体的には、
新店舗のオープン、スーパーの入り口近くのため、視認の良さからかお客様がオープン数日から購入してくださり、
大盛況!!!!!!
これはよくある話しなのですがそこで、たい焼きの同時に焼ける焼き数に限りがあるため、どうしてもお待たせしてしまい、徐々に行列が伸びてゆき、30分待ち、1時間待ちと数十名は並ぶこととなりそうなると、見ている人はどんな物か気になります。
すると、行列で待ち時間がかかるのにさらに並ぶと好循環になります。
さらにお客さんが並ぶことにより、出来立ての商品を渡すことになります。
商品のたい焼きは、専門卸しより仕入れた商品だけあり、味はなかなか良かった上に、出来立ての美味しさを味わうことにより、好印象になり、さらに口コミで広がり行列も気になりと、よくある繁盛店の出来上がりでした。
そして夏前の暖かくなるまでは、それなりに売上をあげていたので他の店舗と比べるまでもなく成功例となり、社長や社外の来賓も見学に来るほどでした。
開店のお祝儀来店にしろこれはできすぎでしたが、数店舗開店からたずさわることにより立地や状況を比較しながら繁盛店の出来上がりを見れることができ、このようにいくつかの要素が重なり、行列ができ、売上も上がり、となることがわかったのは良い体験でした。
これから、お店を開店する方の参考になればと思います。